「へそくり」、甘美な響きですね。
お小遣いでもなく、主婦(主夫)が家計の中からやりくりし、その過剰分をそうっと隠しておくというものです。 もったいぶって言えば、家計上の使用用途不明金、横流れ金といったところでしょうか。
ただ、どんなに頑張っても「家計の余剰分」から出ていると言うものなので、さほどの金額に達することは珍しいお金です。 ゆえに家族にも見つかりにくく、見つかっても「しょうがないなあ」とあまり罪に問われないようなかわいらしい額のお金、という特徴があります。
ですが、このへそくりを本気で貯めると決めたら、ぜひとも実行してほしい秘術テクがあります。 それは、「先取りへそくり」です。
貯金全般に言えることですが、多くの人は「今月分の生活費から、余った分を貯金に回そう」という余剰貯金型を考えると思いますが、これは実は手際の悪い貯金方法です。
実際にはほぼ生活費を使い切ってしまい、ギリギリ黒字にするのに精いっぱいで、余ったお金を貯金に回すことは難しくなるのです。 その点、定期収入が入った時点ですぐに貯金分を取り分けてしまう「先取り貯金」なら、引かれた分を生活費としてその中で回すために、安定した定期的な貯金ができるのです。
この方法を活かしてへそくりも先取り貯金してしまいましょう。 月の生活費から先にへそくり分を引いておき、残りのお金でやりくりをするのです。
ただこの場合、一か月分の生活費が目に見えて少なくなるので、ハードルが高く感じられるかもしれません。 その場合は、「月の生活費」を「週の生活費」として小分けにすると、へそくりダメージがやや低く感じられ、努力のしがいがあるでしょう。
ただ、元々へそくりは家計にダメージのほとんどない範囲で作るものです。 最初はごく少額から、少しずつ金額を増やしていくつもりで、長距離ジョギングのようにお金を貯める楽しみを味わっていってみて下さい。
この先どりへそくりですが、給料でなくて退職金などの運用利益でもできます。 利殖で増えた分の一部をへそくりにしてしまう方法です。
工夫次第で、上手に自分だけのお金を作ることができます。